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歯周病勉強会(Journal club)参加報告

以前より所属しております歯周病勉強会に久しぶりに対面で参加してきました。歯周病研修会受講者OB,OGの集まりで歯周病専門医が集まり症例検討会と海外原著論文2編抄読するのですが今回はなんと親子で抄読担当!いつも以上に気合を入れての参加でした。自分の担当は2022年journal of Prosthodonticsに発表された歯周病患者に対してのインプラント治療と歯周治療で歯の保存をはかった場合との比較を厳選された英語論文24からのシステマティックレビューでした。本システマティックレビューは術後5年以上と条件づけた結果インプラント治療も歯周治療共に有意差なく予後はよいとの結果でしたが細かくみると抜歯された状況・原因等データーがかなり不足しておりまた術後合併症はインプラント治療の方が約10%高いなど少なくとも明らかにインプラント治療の方が優っている明確なエビデンスは得られませんでした。従って、従来とおりまずは歯周治療にて徹底的に歯の保存にこだわるべきと考えます。

一方、息子が担当した研究は46年前にイェーテボリ大学から発表された非常に良好にブラッシングされた患者に5種類の異なる術式で行われた歯周外科治療の結果を比較した文献です。

その結果どの術式も歯周病の進行は抑えることができたものの失った骨の再生量に違いが生じ臨床への示唆としてケースバイケースでの対応が求められると言えます。この当時はまだ歯周組織再生治療がなくそれとの比較も気になるところです。

このように過去の研究論文から得られる情報で今日の臨床が成り立っていることを再認識した一日でした。

 

息子との2ショット