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矯正歯科

ORTHODONTIC

歯並びを直して正しい噛み合わせへ

歯列がガタついていると、見た目だけでなくブラッシングしづらい箇所が生まれます。そこに汚れがたまりやすくなり、虫歯や歯周病の発症リスクが高まってしまうのです。矯正歯科治療では、歯並びを整えつつ噛み合わせを調整し、しっかり噛める状態をめざします。
また白人に合った矯正装置が多く使用されている中、当院では日本人の骨格に適応し科学的に裏付けのある矯正装置を使用しております。さらに矯正歯科中のプラークコントロール・虫歯・歯周病へも迅速に対応いたしております。

一般的な矯正歯科の流れ

  1. Flow01初診

    口腔内の診査を行い、主訴・治療に対する要望等の問診を行い一般的な矯正歯科について御説明いたします。その後精密な診査・診断が必要であると判断された患者様(一般的には小学校高学年以上)には資料(顔・口腔内写真・レントゲン写真・上下顎の歯型など)を採取いたします。

    資料サンプル

  2. Flow02診断(治療計画)についてのご説明

    一週間後、採取した資料から得られた診断及び治療計画について御説明いたします。説明する主な内容として、

    • 骨格的な不正が認められたかどうか
    • お子様の場合、顎の成長が平均と比べてどうなのか
    • 顎と歯との大きさのバランスはどうか
    • 便宜上抜歯が必要かどうか
    • 口もとの審美評価
    • 治療開始時期
    • 使用する矯正装置
    • 治療期間・治療費用
    • 虫歯・歯周病の予防について

    が挙げられます。

  3. Flow03動的治療開始

    診断・治療計画に同意が得られた患者様のみ矯正装置を装着し、治療を開始いたします。使用する矯正装置は異なりますがここから実際に歯を動かす矯正歯科が始まり通院は約4週間間隔となります。

  4. Flow04動的治療終了、及び保定治療開始

    患者様により歯を動かす期間は異なりますがここで患者様の主訴が改善したことを患者様ご本人に確認して頂き矯正装置を撤去いたします。
    また、矯正歯科が終了したからと言って油断は禁物です。治療後の安定を図る為にはかかせない大切なステップが保定治療です。患者様御自身で取り外し可能な保定装置を使用して頂き通院は3ヶ月~6ヶ月間隔となります。

  5. Flow05矯正歯科終了

    ここで矯正歯科完了となります。この後も定期的なチェックを御希望される方は無料にてお受けいたしております。矯正装置も固定性のものから患者様自身で取り外せる装置と年齢や口腔内の状況に応じて使い分けております。
    特に成長・発育途上の小児の不正咬合は顎の変形につながる恐れもあります。お子様の噛み合わせを定期的にチェックしましょう。診断内容、治療方針内容をご自宅でも検討していただけるよう簡潔にまとめた御報告書をお渡ししております。

成人矯正

成人になってから始める矯正には、治療内容や仕上がりのイメージを自分で把握しやすいといった利点があります。当院では金属ワイヤーやセラミックブラケットによる歯列矯正に加えて、透明なマウスピース型の装置にも対応しております。日常生活やご予算、ご希望の仕上がりを踏まえて、その人に合わせた治療方法をご提案可能です。

成人矯正の種類

ワイヤー矯正

歯に直接ブラケットを装着し、ワイヤーで連結することで歯を動かす方法です。ワイヤー矯正は、強い矯正力を発揮するため、複雑な歯列不正の改善に適しています。装置は常に装着しているため、24時間継続的に歯を動かすことが可能です。ただし、装置が目立つことや、口腔衛生の管理が難しくなることがデメリットとして挙げられます。

Merit

  • 幅広い症例に対応している

Demerit

  • 保険適用外のため、自費による診療となる
  • 予防的観点から、丁寧なブラッシングが要求される
料金 ¥660,000~770,000(症例の難易度による)
治療期間・回数 約2年半~3年半
保定期間 約1年半、回数は約1ケ月に1度の通院

マウスピース矯正

マウスピース矯正は、薄くて透明なマウスピース(アライナー)を定期的に交換しながら装着し、歯を少しずつ動かして歯並びを整える治療法です。ワイヤー矯正に比べて見た目に優れていて、金属アレルギーのリスクも避けられる利点があります。ただ1日20時間以上の装着が必要で食事や歯磨きの際には取り外す手間が生じます。

Merit

  • 透明なので治療中なのが気付かれにくくなる
  • 金属アレルギーの心配がない
  • 取り外しができるので、ケアがしやすくなる
  • 取り外しができるので、装着時の圧迫感や痛みは少なくなる

Demerit

  • 保険適用外なので自費治療となる
  • 食事や歯磨きのたびに取り外す手間がある
  • 装着時間を守らないと治療が長引く可能性がある
  • 全ての症例に適用できるとは限らない
料金 コンピューターによるシュミレーション診断料 ¥16,500(初回のみ)
1step¥49,500(歯の移動距離、程度により異なりますが、最低3step¥148,500は必要、毎月の調整料金はなし)
治療期間・回数 約数ケ月~1年程度、通院は1ケ月に1度

成人矯正の症例

成人矯正歯科例その1(叢生、上顎前突、固定式矯正装置使用)

治療内容 4本抜歯による成人矯正歯科治療
治療期間・回数 月1回の通院で動的治療期間約3年
治療費用 ¥770,000
毎月調整料¥5,500
治療のデメリット 治療のために抜歯が必要、異物感、発音に慣れるのに多少時間がかかる

成人矯正歯科例その2(上顎前突、固定式矯正装置使用)

治療内容 4本抜歯による成人矯正歯科治療
治療期間・回数 月1回の通院で動的治療期間約2年半
治療費用 ¥660,000
毎月調整料¥5,500
治療のデメリット 治療のために抜歯が必要、異物感、発音に慣れるのに多少時間がかかる

成人矯正歯科例その3 (開咬、固定式矯正装置使用)

治療内容 4本抜歯による成人矯正歯科治療
治療期間・回数 月1回の通院で動的治療期間約3年
治療費用 ¥770,000
毎月調整料¥5,500
治療のデメリット 治療のために抜歯が必要、異物感、発音、咀嚼しずらさに慣れが必要

成人矯正歯科例その4(過蓋咬合、固定式矯正装置使用)

治療内容 上顎のみ2本抜歯による成人矯正歯科治療
治療期間・回数 月1回の通院で動的治療期間約2年半
治療費用 ¥660,000
毎月調整料¥5,500
治療のデメリット 治療のために抜歯が必要、異物感、発音に慣れるのに多少時間がかかる

成人矯正歯科例その5 (反対咬合、固定式矯正装置使用)

治療内容 上顎側切歯の先天的欠損を伴い、下顎のみ2本抜歯による成人矯正歯科治療
治療期間・回数 月1回の通院で動的治療期間約3年
治療費用 ¥770,000
毎月調整料¥5,500
治療のデメリット 治療のために抜歯が必要、異物感、発音、咀嚼しずらさに慣れが必要

※成人の固定式矯正装置による治療費は¥60~70万(症例の難易度等によります)

小児矯正

当院ではできる限り抜歯を回避した治療を心がけ、お子様の将来を見すえた歯列の育成に努めています。その一つの鍵が小児矯正です。小児矯正は、顎の骨が成長を続ける子どもの時期に特定の装置を用いることで、骨格のバランスを整えます。乳歯の段階から歯並びをコントロールしておくと、永久歯への生え変わりがスムーズになります。早い時期に着手していただくほど、さまざまな方法をご案内しやすくなりますので、気になることがあれば早めにご相談ください。

資料サンプル

初診で診査・診断が必要であると判断された患者様の資料サンプルです。

顔面写真(正面・側面・斜面)

口腔内写真(正面・左右・上下)

顔面写真(正面・側面・斜面)

口腔内模型(上・下)

小児矯正装置の種類

マイオブレース(小児用取り外し式装置)

歯並びを乱す癖を改善するための小児専用装置です。3歳から15歳ぐらいまでの使用を想定しており、1日1時間と就寝時に取りつけます。お口を閉じて鼻から呼吸できるようにデザインされており、舌の正しい位置づけや正確な飲み込みを促せるのがメリットです。見た目が目立ちにくいうえ、歯を抜かない治療にもつながりやすいという利点があります。ただし治療の効果を十分高めるためには、必ず一定時間装置を装着しなければなりません。

Merit

  • 見た目が気にならない
  • 後戻りが少ない
  • 歯を抜かなくても良い
  • 負担が少なく痛みもない
  • 身体の正しい発育を促す

Demerit

  • 自費治療になるため、保険診療に比べ費用がかかる
  • トレーニングを行わなければならない
料金 ¥220,000 (毎月のエクセサイズ費用も含む)
治療期間・回数 成長が完了するまで約数年、月1回の通院

小児矯正の症例

小児矯正歯科例その1(上顎前突、取り外し式矯正装置使用) 初診時年齢9歳女児

小児矯正歯科は治療開始のタイミングが重要です。この症例のようにタイミングよく適切な矯正力・整形力を加えることにより短期間に予想以上の効果が得られます。
もちろん症例により治療開始年齢は異なります。お気軽にお問い合わせください。

治療内容 小児矯正歯科(上顎前突、取り外し式矯正装置使用)
治療期間・回数 月1回の通院で動的治療期間約2年
治療費用 ¥220,000
毎月調整料¥3,300
治療のデメリット 装置の装着時間が短いと治療効果に影響する

小児矯正歯科例その2(交叉咬合、取り外し式矯正装置使用) 初診時年齢8歳女児

この症例のように1本だけが逆に噛んでいるのを改善することによって顎の正常な成長・発育を誘導します。もしこのまま放置されていると顎変形症に発展してしまう恐れがあり、このような不正は学校検診時に見落とされる場合もありますので注意が必要です。お気軽にお問い合わせください。

治療内容 小児矯正歯科(交叉咬合、取り外し式矯正装置使用)
治療期間・回数 月1回の通院で動的治療期間約2年
治療費用 ¥165,000
毎月調整料¥3,300
治療のデメリット 装置の装着時間が短いと治療効果に影響する

小児矯正歯科例その3(反対咬合、取り外し式矯正装置使用) 初診時年齢8歳女児

治療内容 小児矯正歯科(反対咬合、取り外し式矯正装置使用)
治療期間・回数 月1回の通院で動的治療期間約2年
治療費用 ¥220,000
毎月調整料¥3,300
治療のデメリット 装置の装着時間が短いと治療効果に影響する

子どもの成長発育について

矯正歯科の対象患者様は子どもから成人まで幅広いのですが“成長”過程にある子どもの場合個別に成長状況を把握した後治療開始時期を決定、またその成長を治療に反映させる点が成人の矯正歯科と大きく異なる点です。従って一般的な成長発育、特に矯正歯科では成長による顎顔面の骨格の変化について熟知していなければなりません。
ここではごく一部ですが患者様ご自身で計測可能な身長の変化と顎顔面成長との関連性に限定してご説明いたします。

引用参考文献:(歯科医師の為の顎顔面成長発育読本 佐藤享至 著)

成長と発育の基本概念

(1)成長・発育の意味

成長発育を語る上でよく使用される発達・成熟も含め定義について確認しましょう。

〔成長〕細胞自体の大きさが増すこと、または細胞数が増加してサイズや量が大きくなること
〔発育〕サイズの増加に関係なく機能が亢進したり、新たな機能を獲得すること
〔発達〕生物的機能よりも心理的、精神的側面が関与した形態、技能、行動変化のこと
〔成熟〕主に生殖能力の獲得を意味する身体、精神の成長発達のこと

(2)思春期とは

医学的な定義では、第二次性徴の始まりから性成熟まで(WHO 1970)とされ男女共思春期の定義と身長の増加には直接の関係はありません。

(3)成長を評価するための2つの概念

一般的には暦年齢を基準とした平均成長を成長評価に用いますが同学年でも身長の低い子ども高い子どもがいるように矯正歯科では個々の成長差を考慮した個成長を成長評価に用います。平均成長の評価基準が暦年齢だったのに対して個成長の評価基準は“生理的(生物学的)年齢”となります。その生理的年齢の代表が”骨年齢“です。身長、体重など一定の成長変化を示すものであれば生理的年齢になりえます。

身長でみる日本人の成長の特徴

(1)日本人の体格の向上

昭和23年の17歳の身長平均値と平成24年の身長平均値を比較すると男子は10.1cm 女子は5.9cm増加しています。しかしこの20年間でいうと男子の変化はなくなり女子においても増加はわずか1mmに過ぎません。既に殆どの栄養素の摂取は100%を超えている事を考慮すると身長の増加は完全にストップしたと言えるでしょう。

(2)思春期とは

個々の経年的身長変化を観察し最終的な身長を把握するのに用いる身長増加速度曲線(年間増加量曲線)で日本人の成長の特徴を見てみましょう。(図1)
身長の増加スパートが見られる年齢をtake off age, 身長の増加量ピーク時年齢をpeak height velocity age: PHV age ,身長の増加がストップした時の年齢を最終身長年齢final height ageと呼びます。

人種の異なるイギリス人を例に比較すると下の表に記したように身長の増加からみると日本人の方が6ヶ月~1年程度早熟であることが分かるでしょう。同時に女子は男子より2年早熟であることも分かります。また日本人女子の場合初潮年齢は12歳4ヶ月と報告されおりPHV age の約2年後であり初潮を発来している女子は既に成長ピークを超えている可能性が高いと思われます。

take off age PHV age final height age
日本人(男子) 9.5歳 12.7歳 16.5歳
イギリス人(男子) 10.2歳 14.1歳
日本人(女子) 8.2歳 10.4歳 14.7歳
イギリス人(女子) 8.6歳 11.3歳

成長に影響する要因

成長に影響する様々な要因について見てみましょう。

日内変動

24時間周期で変動する生理現象で脳内の体内時計によってコントロールされていると考えられています。身長も朝の方が夜に比べ約2cm高くなります。
また様々なホルモン分泌、特に成長に最も関連の強い成長ホルモンの分泌も睡眠中に多く分泌されます。”寝る子は育つ”ということわざは科学的根拠があると言えそうです。(図2)

季節変動

足底~膝関節上端までの長さを測定した結果、春秋に成長量が大きく、夏冬に成長量が少ない季節変動が認められるそうです。また地域によっても違いが大きいようです。

週変動、心理的要因

心理的ストレスは成長に大きく影響すると考えられます。保護者からの愛情を確認出来ない状況に置かれた“愛情遮断症候群”、更に虐待などの極度のストレスを受けることによって成長障害は生じます。強いストレスを感じて睡眠が妨げられ成長ホルモンが正常に分泌されなくなっているのが原因と思われます。
週の中でも精神的にリラックス出来る週末に身長の増加を認め週変動も存在するようです。

最終身長の予測

ご両親にとってお子様の身長が将来何cmになるのかはとても興味があることでしょう。

ではいったい何歳の時の身長を最終身長と予測すればいいのでしょうか?
最終身長の概念は1年間において1cm以内の増加になった場合に最終身長に達したと考えます。すなわち身長増加速度が1cm/年以下になった時の値です。
平均的に日本人の男子は16.5歳、女子は14.7歳が最終身長年齢です。

身長の予測には多くの予測法が存在しますがその一つを見てみましょう。

Target height法 (身長は遺伝的に決定されていることをベースにしている方法)

身長予測値 = (父親の身長+母親の身長+性差)÷2+世代間差 (単位:cm)
性差は男子の場合+13cm,女子の場合-13cmを代入

更に簡略化すると、

男子の身長予測値 = (父親の身長+母親の身長+13)÷2
女子の身長予測値 = (父親の身長-13+母親の身長)÷2

身長と顎顔面骨との関連性

以上身長から見た成長の特徴を述べました。次にその身長と顎顔面骨との関連性についてですが体の成長度合いを各器官ごとに記したスキャモンの発育曲線(図3)に上顎骨、下顎骨の成長度合いを対比させると上顎骨は12歳時にほぼ成長が完了する一方下顎骨はやや遅れて成長が完了します。その下顎骨の成長様相と身長の増加に相関性が高いことがわかっています。身長の増加ピークのタイミングと下顎骨の増加ピークとはほぼ一致、ずれていても6ヶ月程度のようです。従って身長の変化を経年的に記録することで顎顔面の成長を把握し矯正歯科の診断、治療開始時期の決定に結びつけることが可能となります。
歯を動かす矯正歯科にとってそのベースとなる顎の骨の成長を把握しできる限り予測することの重要性をご理解頂けたかと思います。

是非、図4,5の身長増加速度曲線を活用しお子様の身長管理に役立てて下さい。